「今のままでは将来が不安。何かスキルを身につけたいけれど、何から手をつければいいのかわからない…」 そんなご相談を、担当しているスタッフさんからよくいただきます。
資格のテキストを買ってみたものの、実際の仕事で役に立つのか不安になって止めてしまった、という経験はありませんか?
実は、私たち派遣会社の営業担当が、お仕事紹介の検索システムで**「必ずチェックしているキーワード」**があります。 ここを押さえているかどうかで、ご紹介できる時給レンジが100円〜200円変わることも珍しくありません。
今回は、営業担当の視点から「勉強するなら絶対にここから攻めるべき!」という優先順位を、Excel>AIツール>資格の順で、裏事情を交えて解説します。
やっぱり王道!「Excel」はVLOOKUP関数ができるかどうかが分かれ道
「Excelは使えます」という方は多いですが、派遣営業が知りたいのは「どのレベルで使えるか」です。 残酷な現実ですが、ただのデータ入力や四則演算(足し算・引き算)レベルだと、選べるお仕事の幅は広がりません。時給アップを狙うなら、目指すべきラインは明確です。
- 必須ライン: VLOOKUP関数(またはXLOOKUP関数)
派遣先企業から「時給1,800円以上」のオーダーが来る際、必須条件に「VLOOKUPなどの関数が組める方」と書かれている確率は非常に高いです。 もし今、「VLOOKUP?名前は聞いたことあるけど…」という状態なら、真っ先にこれを勉強してください。YouTubeの解説動画を見るだけで、週末の1〜2時間あれば理解できるはずです。
NG例:「Excelは入力なら早いです」「分からないことは人に聞けます」
OK例:「VLOOKUP関数を使って、商品コードから商品名を自動反映させる程度のことは可能です」
このように具体的に言えるようになると、私たちも自信を持って企業に売り込めます。
今やるなら絶対にこれ!「生成AIツール」に“触れている”だけで差別化になる
Excelの次は、今話題の「AI」です。「難しそう…」と敬遠していませんか? 実は今、企業側も「AIを使いこなせる人材」を喉から手が出るほど欲しがっていますが、まだ現場レベルでは誰も使いこなせていません。
だからこそ、**「ChatGPTなどのAIツールにアレルギーがない」**というだけで、あなたは“ITリテラシーが高い人材”として評価されます。
- やるべきこと: 無料版のChatGPTやCopilotを使って、ビジネスメールの案を作らせたり、文章を要約させたりしてみる。
- アピール方法: 「メールのドラフト作成や、議事録の要約に生成AIを活用して、業務効率化を図っています」
プログラミングができる必要はありません。「事務作業のアシスタントとしてAIを使っている」という実績が、これからの時代、最強の武器になります。40代以上のスタッフさんがこれをサラッと言うと、企業担当者は「おおっ、勉強熱心ですね!」と驚き、好感度が爆上がりします。
資格は「実務経験の補強」として使うのが賢い戦略
最後に「資格」です。よく「MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)」を取ろうとする方がいますが、派遣業界の裏話をすると、「資格があるから採用」とはなりません。 企業が見ているのはあくまで「実務で使えるか」です。
ただし、資格が無駄なわけではありません。資格は**「勉強する意欲があることの証明」**として使います。
- おすすめの活用法: 資格取得そのものをゴールにするのではなく、「実務経験がないスキル(例:AccessやPowerPoint)」を補うために勉強し、資格を取る。
- 営業担当への伝え方: 「実務ではExcelメインでしたが、PowerPointも使えるようになりたくてMOSを取得しました。資料作成のアシスタント業務があれば挑戦したいです」
このように「資格+意欲」のセットで伝えると、未経験の業務範囲にもチャレンジさせてもらいやすくなります。
学んだことは「今の職場で試す」のが鉄則
勉強して知識を得たら、それを今の派遣先でこっそり試してみてください。 「覚えたてのVLOOKUPを使って、手入力していたリスト作成を自動化してみた」 「ChatGPTでマニュアルの文章を整えてみた」
そして、「やってみたら、作業時間が〇〇分短縮できました」という事実を作ってください。 この**「業務改善の実績」**こそが、次の契約更新時の時給交渉や、転職時の時給アップにおける最強のカードになります。
家で勉強して終わり、ではもったいないです。今の職場を「実験場」として使い倒しましょう。
勉強は「自分の市場価値」を高めるための投資です。 もし「何を勉強すればいいか迷う」という場合は、担当営業に「最近、どんなスキルの需要が高いですか?」と聞いてみるのも一つの手ですよ。 私たちは、頑張るあなたの時給を上げるためのサポートなら、喜んで協力します!
著者:ハンケ(@hanke_sales) 現役の派遣営業マン。X(Twitter)では派遣営業の裏話や、派遣社員の皆さんが損をしないための情報を発信しています。 [Xのフォローはこちらから]


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