男性で派遣事務は「不利」なのか?現役営業が教える、生存戦略と正社員への逆転ルート

キャリア・正社員化

「男で派遣の事務職なんて、変でしょうか?」 「面談に行っても、女性ばかりで浮いてしまわないか不安です」

私の元には、男性の求職者の方からこのような相談がよく届きます。 確かに、派遣の事務職=女性というイメージはまだ根強く残っています。オフィスを見渡せば、事務員は9割が女性という職場も珍しくありません。

今回は、現役の派遣営業マンとして、男性が派遣事務を選ぶことは本当に不利なのか、包み隠さず本音でお話しします。 そして、ただ生き残るだけでなく、現場で重宝され、最終的に正社員を勝ち取るための「具体的な戦略」までを、この記事一本で完全解説します。

結論:入り口は「狭い」。でも入ってしまえば「強い」

正直に言います。 求人の数だけで言えば、男性は女性に比べて選択肢が少なくなります。 法律上、性別で採用を制限することは禁止されていますが、企業側の本音として「電話対応やお茶出しを含むから、女性がいいな」という空気感が残っている職場があるのも事実だからです。

「やっぱり不利なんじゃないか」 そう思われたかもしれません。ですが、ここで諦めるのは早いです。 入り口は確かに狭いですが、実は採用された後の定着率や評価は、男性の方が高いケースが多々あります。

なぜなら、企業は今、「安定感」を求めているからです。 ライフイベントによる長期休暇のリスクが比較的少なく、長く安定して働いてくれる人材として、あえて男性事務員を指名する企業が増えてきているのです。

男性事務員が「喉から手が出るほど欲しい」企業の特徴

では、どんな企業が男性を求めているのでしょうか。 狙い目は、「女性ばかりの職場」でバランスを取りたいと考えている企業です。

意外かもしれませんが、「女性だけの部署だと人間関係が固定化しやすいから、男性に入ってもらって空気を変えたい」というオーダーは、営業現場で頻繁に聞きます。 ここでは、特別なスキルは必要ありません。 ただ普通に、穏やかにコミュニケーションが取れて、淡々と仕事をしてくれる。それだけで「いてくれて助かる」と重宝されるのです。

しかし、ただ「座っているだけ」では時給は上がりません。 ここからは、男性派遣スタッフが現場で圧倒的なポジションを確立するための「生存戦略」をお伝えします。

戦略1:ExcelとAccessで「魔法使い」になる

事務職において、男性が最も輝けるのは「業務改善」の分野です。 一般事務や受付業務といったポジションでは、どうしても女性の採用比率が高くなります。そこで勝負してはいけません。

今まで手入力で3時間かかっていた集計作業を、Excelのマクロや関数を使って5分で終わらせる。 そんなことができる人材になれば、性別なんて関係なく神様扱いされます。

特に狙い目なのが「Access(アクセス)」や「VBA」です。 これらは一般事務の女性スタッフで使いこなせる人が少ないため、少し触れるだけでも強力な武器になります。 「事務員」としてではなく、「社内SEに近い事務」というポジションを確立してください。そうすれば、契約終了におびえることなく、向こうから「契約更新してください」と頭を下げられるようになります。

戦略2:ニッチな業界の事務を狙い撃つ

綺麗なオフィスビルの一般事務だけが事務ではありません。 男性に特におすすめしたいのが、「物流倉庫の事務」や「建設現場の事務所」です。

これらの現場は、少し泥臭い雰囲気がありますが、だからこそ男性が歓迎されます。 時にはヘルメットを被って現場確認に行ったり、ドライバーさんと威勢よくやり取りしたり。 デスクワークだけでなく、フットワークの軽さが求められる現場では、男性の事務職は最強です。 しかも、こうした現場は人手不足なことが多く、オフィス街の事務よりも時給が高めに設定されていることが多いのです。

30代・40代男性へ。「派遣事務」を一生の仕事にするな

最後に、キャリアの出口戦略についてお話しします。 男性が派遣事務を続ける上で、一番のネックになるのは「年収」です。 独身のうちは良くても、結婚や将来を考えたとき、昇給やボーナスのない派遣という働き方に不安を感じるのは当然のことです。

現役営業として断言します。 男性の場合、派遣事務はあくまで「通過点」として利用すべきです。

「紹介予定派遣」こそ、男性の勝ち筋

もしあなたが正社員を目指しているなら、通常の派遣ではなく「紹介予定派遣」を最優先で狙ってください。 これは、最長6ヶ月の派遣期間を経て、本人と企業の合意があれば直接雇用(正社員や契約社員)になれる制度です。

なぜこれが男性におすすめなのか。 それは、書類選考や面接だけでは伝わりにくい「真面目さ」や「実務能力」を、現場で直接アピールできるからです。

いきなり正社員の面接を受けると、経歴や年齢で落とされてしまう場合でも、紹介予定派遣なら「まずは働いてみてから」というスタンスで入り込むことができます。 そこで真面目に実績を作れば、学歴や社歴に関係なく、大企業の正社員になれるチャンスが転がっています。

経理・法務・人事…「専門職」への切符を手に入れる

ただの「何でも屋の事務」から正社員になるのはハードルが高いです。 正社員を目指すなら、派遣期間中に「専門職」のタグを自分に貼ってください。

・経理事務で簿記の資格と実務経験を積む

・人事アシスタントで社会保険の手続きをマスターする

・法務部で契約書のチェック業務を覚える

派遣の良いところは、未経験からでもこうした専門部署に配属されるチャンスがあることです。 「3年間、経理の実務経験があります」 この実績さえ作ってしまえば、派遣先での登用がダメでも、その実績を引っ提げて別の会社へ正社員転職することが容易になります。 派遣会社を、お金をもらいながら通える「実務スクール」だと思って使い倒してください。

まとめ:動き出すなら「今」しかない

「男で派遣なんて…」と迷っている時間はもったいないです。 事務職の有効求人倍率は常に高く、ライバルも多いですが、戦略さえ間違わなければ男性にも十分チャンスはあります。

「不利」だと卑屈になる必要はありません。むしろ、競争相手が少ないブルーオーシャンだと思って、堂々とエントリーしてください。 営業担当である私たちが、あなたのその「希少性」を全力で企業に売り込みます。

まずは派遣会社に登録し、営業担当に正直に伝えてください。 「最終的には正社員になりたいです」 「Excelスキルを活かせる職場がいいです」

あなたのそのやる気を受け止めてくれる営業担当に出会えれば、キャリアの逆転劇はそこから始まります。 2026年、新しい一歩を踏み出しましょう。


著者:ハンケ(@hanke_sales) 現役の派遣営業マン。X(Twitter)では派遣営業の裏話や、派遣社員の皆さんが損をしないための情報を発信しています。 Xのフォローはこちらから

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